さようならDomani
少し前からDomaniが隔月刊行になってた。
そして中身はveryになってた。
完全に100パーセント、ワーママをターゲットに絞った。つまるところ、二匹目のドジョウ。
読モにいちいちガキの数を併記する必要があるのか?何のために??1人より2人の方が偉いの???1人もいない人はどうなるの?シングルマザーは?きっとDomaniの世界ではシングルマザーはワーママだから存在してるんだろうね。
でも子供いないワーキングウーマンは存在しないと。そういうことなんだろうと理解した。
veryはさ、最初からそういう雑誌だったからさ、そんなに疎外感は感じないんだよね。単なる棲み分けっていうか。それにveryは必ずしもワーママって感じじゃなかったよね、どっちかっていうと主婦向けというか、まぁ関係ない絵空事の世界って感じがあったから。
でもDomaniはなぁ…思い入れがあったのよね。Domaniが創刊された時、私、多分22歳とかそんくらいで、プーで将来に絶望してて。
Domaniはバリキャリの30歳くらいの女性をターゲットにした新しい雑誌だったんだよな。どうしても欲しくて、ギリギリの生活費の中からお金出して高円寺のコンビニで買ったんだっけ。確か、記憶違いでなければ、Chic Simple紹介してたんだよね。
素敵だったなぁ。凄い憧れた。あの頃の自分には全く手が届かない、でも憧れてやまない世界だった。
それが気づくと、身近とは言わないけど、決して全く手に取れない訳でもないくらいの距離の雑誌になってて、それはDomani自体が庶民寄りになったというのもあるし、私自身の環境が好転したというのもあるだろう。ともかく、もうターゲットゾーンは外れてしまったけど、ずっとウォッチし続けたい雑誌だった。
それが突然この仕打ちですか。
まぁ仕方ないですね、世の中の趨勢なんでしょうね、ワーママが多数派なんですもの。そりゃそうだ。
でもやっぱり落ちるな。子供の数、書かれてもなぁ。
皆んな幸せな人なんだなぁって思った。自分のコピー人間作ることに何の躊躇もない自分大好きな人達。本当に羨ましいです。胸がチクチクした。いや、そっちが正常でこっちが異常なのはわかってますよ。だから正常な人達が羨ましいたけです。
ダメだな、最近、涙腺が壊れてて。
旧約聖書は不妊の物語
「図説 聖書物語 旧約篇」という本を読んで発見した。著書の山形孝夫の独特の語り口のせいかもしれないが、とにかく第一印象はそれ。何といっても旧約聖書の主役アブラハムはなかなか子供ができず、老妻との間に子供イサクを授かったのは100歳というのだから、これを不妊物語と言わずして何と言おうか。ちなみにその時妻のサラは90歳。これ、何時間なんでしょうね?人間時間だと半分くらいなのかしら?45歳とか?確かにその歳で自然妊娠したら奇跡だと思うわね。
それで思い出すのは、田中小実昌についてのエピソードで、お母様は子供に恵まれなくて、でもどうしても子供が欲しくてイエス様に必死にお願いして46歳で授かったとかそういう話。
不思議だなぁ。日本だとあんまり不妊を苦にしたような古典は思い当たらないのだけど。実は結構あったりするんだろうか?
大人ヘア2
髪は額縁とか、整形よりヘアスタイルとか、髪をどうにかすればあらゆる不調が治る、みたいな信仰があるんだけど、それって所詮、若い子の話だと思う。確かに41、2くらいまでならギリギリ、ヘアスタイルで何とかなる部分もあった。でもアラフィフはもうダメだね。何やっても無駄。所詮BBA。どんな美人でも、黒木瞳でも、鈴木保奈美でも、やっぱり、相応の年になると、美人、じゃなくて、綺麗なおばさん、だと思ってしまう。
何ていうのかな、決定的に、生命力がない。
若い人にある、内側から輝くような、って私も若い時言われてもちっとも理解できなかったけど、本当にそれを失って初めてわかるようになった、中から輝く生命力がなくなっちゃったら、造形の美なんてほとんど意味がないんだなってわかった。
それが生命をもつ生き物の美しさと、生命を持たない芸術品の美しさの違いなんだと思う。
大人ヘア
年末に10年ぶりくらいに音信不通だった友人と会ったのだが、同い年の2人、全く違う10年を歩んできたのに、全く同じヘアスタイルだったのが衝撃的だった。
ふと周りを見渡しても、私の年代はほぼ100パーセント、肩くらいのボブである。しかもバングあり。
確かにここ数年、ボブが流行している。そしてボブは楽チンだ。艶もコシもなくなり、輪郭もぼやけてきた40代の欠点を全て包み隠すようなヘアスタイル。素晴らしい。
一つだけ問題は、ボブには色気がないこと。ややエッジを効かせたい系の人は前下がりにカットしているのだが、これがまた曲者で、前下がるほど怖さが増していく。一方、普通のボブだと小学生と変わらないという話で、つまりイメージがほっこりする。ほっこりがブームの今はまだ良いが、全身ほっこりだと、それは単なる垢抜けないおばさんの日常着になってしまう。
しかしこうも周りがボブだと、段々と嫌になってくる。そろそろヘアスタイル変えたいなぁと思いつつ、一度ボブマジックに囚われると、なかなか抜け出せない。
おばさんに似合うヘア、誰か教えてほしい。
キョージュと呼ばれたい
私が憧れる職業No.1が大学教員。
だって、大学教授ってのは、絵になる職業だ。
でも大学の先生くらい、映画の中で見るキャラクターとリアルがかけ離れてる存在も無いかもしれない。
だって精々姜尚中じゃね?苦みばしった渋めな大学教授って。
でも女はね、たまにいるよね。やっぱ下駄履いてんじゃん?女っていう。善かれ悪しかれ。きっとアカデミックの世界でどんだけ男尊女卑で苦労したか!みたいな話になるんだろうけど、だからこそ、顔面プレミアムがのりやすいじゃないですか、多分。
そもそもが大学の教員になれるような女子ってのはいいとこのお嬢さんな訳ですよ。いいとこのお嬢さんってことは、父親の社会的レベルが高いってことで、つまり良い女を嫁にしてるって事で、すなわち美人から美人が生まれるという、至極当たり前の連鎖になってるんですね、これがシビアな現実。
で、まぁ単に綺麗な女性なら沢山いると思いますが、綺麗な上にセンスがいい、ってのはなかなか希少、故に私のアンテナにビンビン反応する。
目下夢中なのは中室牧子センセイ。
日銀出身ってとこがより萌える。
センセイって凄くオシャレなのよね。自分でもファッション大好きって言ってるし。
どうしてももう一度読みたいのが、センセイがMarisolの名物コーナーでカバンの中身を公開して記事。思えばあれが中室センセイを認識した瞬間だった。今思えば何故あれをスクショしなかったんだ自分!と激しく自責の念に駆られる。
だれか持ってる人、インスタとかに上げてくんないかな。Pinterestの方がより嬉しいけど。
ミッドナイト・イン・パリ
基本的にウディ・アレンの映画は好きな部類なのだけど、彼のお得意のファンタジーものはちょっと苦手。(「カイロの紫のバラ」とか「アリス」とか)
この作品もそっち側なのでちょっと敬遠してて、ちょっと観て途中でやめてたのかな。
それがAmazon Primeでもうすぐ見放題終了になってしまうということに気づいて、もう一度ちゃんと観直してみました。
(大好きなブルージャズミンも終了だなんて大ショック!)
そしたら、これってヘミングウェイの「移動祝祭日」へのオマージュだったのね。
最初にこれを観たときはまだヘミングウェイを読んでいなかったのでわからなかったのですが、その順番で観るととても面白かったです。
やっぱりウディ・アレンの映画が好きっていうくらいなら、ちゃんと西洋人の基礎的教養を押さえておかないと全然意味ないのね。全く映画の内容を理解してないってことだから。むしろフェイクを晒して恥ずかしいって感じですなぁ。
大好きな「ブルージャズミン」も実は「欲望という名の電車」へのオマージュだったらしいのですが、これも観たことないんだよね・・・。
この頃、ウディ・アレンはヨーロッパ各地で観光映画みたいなのを撮ってて、この作品も、出だしに美しいパリの街並みを延々と映し出しており、自分が旅したときのことを思い出してうっとりしてしまいました。あぁもう一度、いや、あと何度でも訪れたい。
あと、主人公の婚約者がレイチェル・マクアダムス。
私はこれまで何作かレイチェル・マクアダムスの作品を観てきたんですけど(「きみに読む物語」「恋とニュースのつくり方」とこの作品)、それまで彼女のことを全く意識していなかっというか、なんとなく田舎くさい顔の子だな、くらいの印象しかなかったのですが、「アバウト・タイム」という映画で、作品が良かったからだと思うのですが、どんどん可愛く見えてきて、すっかりファンになってしまいました。
なのでこの作品を観返したときに「あ!レイチェル・マクアダムスだったのか!」と再発見。
しかし彼女っててっきりイギリス人だと思ってたのですが(「アバウト・タイム」の印象が強すぎて)、カナダ人だったのね・・・。
この作品の中ではしっかり(ちょっとおつむが軽い感じの)アメリカ娘になりきってます。
ちなみに作品については、このレビューが的確でした。
- 作者: アーネストヘミングウェイ,Ernest Hemingway,高見浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/01/28
- メディア: 文庫
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5時から7時の恋人カンケイ
「5時から7時まで」と言われれば、もちろんアニエス・ヴェルダの「5時から7時までのクレオ」。
だがこの映画は全くそれとは関係ない。
以下、ネタバレありまくりです。
どころか、「平日の5時から7時」というのは、フランス語では不倫を指す隠語だとか。仕事が終わって夕食までの間ってことですかね・・・なるほど。
ニューヨークを舞台に、自由奔放な人妻パリジェンヌと真面目なアメリカ人青年の恋の行方を描いた大人のラブストーリー。ニューヨークで暮らす作家志望の青年ブライアンは、街角で煙草を吸っていたフランス人女性アリエルに一目ぼれし、声をかける。2人はすぐに意気投合するが、実はアリエルは2人の子どもを持つ人妻だった。アリエルから「5時から7時の不倫関係」を提案されたブライアンは、戸惑いながらも彼女と付き合いはじめるが……。
見知らぬ二人が街中で一目見るなりお互いに一目惚れ、というおとぎ話。
正直、私には主人公のブライアン*1は少しもいい男に見えないし(いい人そうではあるが)、一目惚れ相手のフランス人外交官夫人アリエルも、11歳からモデルをしてたという設定の割には下半身デブの大根足で、頭も大きくスタイルが悪い。*2
しかしこういうジャンルって何ていうんでしょうね?
私の中では「ニコラス・パークスもの」という分類なんですけど。
大人女子の胸キュンストーリー?
案外アメリカ人もこういう超絶メロドラマって好きなのねぇ・・・。
ところで、ブライアンがアリエルに求婚するこの作品のハイライト、そこでブライアンより9歳年上のアリエルが言うんですよ。
「あなたが34歳のとき、私は43歳よ。10年後には53歳、更に10年後には63歳・・・」
散々大人の恋愛を説いて24歳の若者を不倫に引きずり込んでおいて、今更歳がとうのこうのとか言うか?ハイソサエティのフランス女が。絶対言わないでしょ。その発想がいかにもアメリカ人なんだよ!
(だがそう言われたブライアンの答えが「40代は最も女性が美しい年代だ」「僕としては50代が一番美しいと思う」と反論していくのが素晴らしい。さすが年上キラー!(笑)・・・ま、個人的には女性が一番美しいのは34歳あたりだと思いますがね。)
何はともあれ、二人は夫の金で高級ホテルでイチャイチャし、その間にブライアンはかの「NewYorker」で新人賞を受賞し、本を出版するコネまでつくって、何もかもとんとん拍子です。
で、調子に乗って彼女にプロポーズするんですけど、その時に選んだリングがDiorのBois de Rose。
(こちらからお借りしました)
本当に婚約指輪に選ぶならもっと立派なものを選ぶけど・・・と言いながら差し出されたリング。はーんと鼻白む貧乏人の私。
ともかく、私はてっきりこのリングはサンゴをイメージしたもので、ブライアンが「アリエル」の名前にかけてるんだとばっかり思ってましたが、
・・・バラの茎なのよね、これ。
・・・なぜわざわざこんな個性的な指輪を?
そして二人が再開する最後のシーンで、手袋を外すとそこには一度は突き返されたあの指輪が。
ゲー・・・と思う私。
だってブライアンは結婚してすぐ横には乳母車おしてる奥さんいるのよ。
もちろんアリエルも夫と子供二人づれ。
アリエルにとってブライアンは夫・子供公認の「ラバー」だったから良しとしても、ブライアンの奥さんは絶対知らないでしょ?自分が常に旦那のNo.2だなんてこと。
最低だわ、この二人・・・って無粋な日本人の私は思ってしまいました。
どうでもいいけど、「アリエルを頼む」と言って外交官(夫)から渡された25万ドルの小切手、ちゃんと返したのかしら?ブライアン。
*1:演じるアントン・イェルチンはこの映画のわずか2年後に交通事故死